【タイBLドラマ】根強い人気作「TharnType(ターン×タイプ)」とは?トラウマと偏見を乗り越える濃厚な愛の物語

タイBLドラマの中でも“濃厚”と評される名作「TharnType(ターン×タイプ)」。
大学を舞台に、偏見やトラウマを抱える大学生(Gulf)と、まっすぐに想いを伝える同級生(Mew)との関係を描いた作品です。感情の起伏が激しく、時に衝突し、時に支え合う2人の姿は、タイBLの中でも特に深い心理描写で知られています。
ここでは、「TharnType」の基本情報からあらすじ、作品の魅力までを詳しく紹介します。

  • タイトル:TharnType(ターン×タイプ)
  • 原題(タイ語):เกลียดนักมาเป็นที่รักกันซะดีๆ
  • ジャンル:BL/大学青春ロマンス
  • 放送期間:2019年10月7日〜2020年1月6日(GMM One)
  • 話数:全12話+スペシャルエピソードあり
  • 原作:MAME(マンメー)による人気BL小説「TharnType Story: Hate You, Love You More」
  • 日本語公式サイト:コチラ

スポーツ科学を専攻する大学1年生のタイプ(Type)は、少々短気ではっきりした性格の青年。しかし、幼少期のあるトラウマから、ゲイに対して強い拒否反応を抱えています。そんなタイプが、大学の寮でルームメイトとなったのが、音楽学部のターン(Tharn)。優しく落ち着いた性格のターンは、ゲイであることを隠していません。

偏見と恐怖心からターンに明らかな敵意を向けるタイプ。あらゆる手を使って同部屋からターンを追い出そうとします。対するターンは、タイプの態度を受け入れながらも、決して離れようとせず、誠実に向き合い続けます。最初は衝突の連続だった二人の関係ですが、同じ空間で過ごすうちに、タイプは少しずつターンの優しさに心を開いていきます。

「嫌悪」は「混乱」、「混乱」は「恋心」へと変わりますが、過去の傷が完全に癒えるわけではなく、タイプの中では恐れと愛情がせめぎ合い続けます。そんな彼に一貫した恋心を抱き、支え続けるターンの姿勢が作品全体を貫く「愛の根気強さ」の象徴になっています。

終盤にかけて、2人がようやく本心を確かめ合う一方、社会の偏見や人間関係の複雑さにも直面。ラブストーリーとしての甘さと、人間ドラマとしての深さの両方を兼ね備えた展開となっています。


Mew:ミュウ
(タイ語名 Suppasit Jongcheveevat:スパシット・ジョンチーウィーワット)
1991年2月21日生まれ。ノンタブリー県。
「TharnType(2019)」でターン役を演じ、一躍スターダムへ。その後は「Love Hurts(2023)」や「Homeroom 29 Hostages(2025)」などにも出演。近年は、俳優活動だけでなく、音楽活動にも注力。私生活ではmタイのトップ国立大学の一つカセート大学で工業工学を学び、修士号を取得。その後も博士号取得を目指しているという超高学歴俳優。
Gulf:ガルフ
(タイ語名 Kanawut Traipipattanapong:カナウット・トライピパタナポン)
1997年12月4日生まれ。バンコク出身。
「TharnType(2019)」のタイプ役を演じて有名に。2024年には「Duangjai Dhevaprom: Laorchan」で主演を務めて人気を拡大。2025年には、日本のドラマ「Tokyo Holiday」(テレビ東京)にも出演。タイの国民的スター・アティット役で、瀧本美織と共に主役を演じるなど、日本とも関わりの深いタイ俳優の一人です!

①タイBL界の中でも“濃厚”な感情描写

「TharnType」は、BLドラマの中でも特に濃厚なスキンシップや心理的描写で知られています。単なる恋愛ドラマではなく、トラウマ・偏見・許し・信頼といったテーマを正面から扱っているのが特徴。視聴者によっては重く感じる場面もありますが、そのリアルさが作品の大きな魅力でもあります。

②Mew × Gulf のケミストリー

主演のMew(ミュー)とGulf(ガルフ)は、この作品をきっかけに一躍スターに。自然な演技と息の合った掛け合いで、世界中のBLファンを虜にしました。特に視線の交わし方や距離感の演技が秀逸で、「現実でも恋人では?」と噂されるほど。ただ、現在は二人で目立ったCP活動はしていません。

③タイ社会の偏見を背景にした物語性

タイプが抱える“同性嫌悪”の根底には、タイ社会におけるLGBTQ+の立場が暗に描かれています。「受け入れること」「理解すること」の難しさを、個人の視点でリアルに表現している点もこの作品の特徴。BLドラマとしての枠を超え、社会派ドラマとしての側面も持つ作品。


最初はとにかくぶつかる2人。序盤はタイプの拒絶反応が強くて、見ていてヒヤヒヤする場面も多かったですが、ターンのまっすぐな優しさと包容力が少しずつタイプの心を溶かしていきます。タイBLでは定番の「敵同士から恋人になる」展開が好きな人にはたまらないと思います。

一方で、このドラマ放送当時「タイBLの歴史を変えた」と言われた理由の一つでもある「リアルな恋愛描写と濃密なスキンシップ」はほかのタイBLドラマにもなかなかない濃度。序盤から物語の軸としてNCシーンも多く展開されますが、二人の視線の交わし方、距離の詰め方、触れ方ひとつひとつがすごく自然で艶かしく描かれています。ほかにも男子大学生の生々しい会話や生活などもリアルに描写されていています(日本語字幕にも直接的な表現・言葉がたくさん並びます!)

タイプが抱える深いトラウマ、ゲイを理解できない友人や家族からの視線、そして世間の偏見。(世界的にみればジェンダーに寛容と言われる)タイ社会で暮らす中でも、周りの理解を得ることの難しさや、カミングアウトの葛藤などがリアルに描かれているのが、この作品シリーズの重要なメッセージだと捉えました。単に二人が愛し合うだけでなく「どうやってこの世界で生きていくか」という、普遍的なテーマが存在するため、ただキュンとするだけではなく、視聴後も長く心に残る作品になったのだと思いました。
数あるタイBLの中でも同作には根強いファンがいるというのも納得です!


25年10月時点で日本から「Tharn Type」が視聴可能な配信サービス等の情報をお伝えします!

サービス名無料お試し期間料金Tharn Typeの配信
U-NEXT31日間2,189円(税込)
Lemino31日間980円(税込)
Amazonプライム
bloome+
14日間550円(税込)
FODなし1,320円(税込)
TERASAなし990円(税込)
Huluなし1,026円(税込)〜

※記事執筆時点では確認済みですが、変更されている場合もありますのでご確認下さい!


「TharnType」の人気は国内外で爆発的に広がり、2020年には続編「TharnType 2: 7 Years of Love」が制作されました。

物語は大学時代から7年後。社会人となった2人が、恋人として同棲生活を送っているところから始まります。安定した関係に見える一方で、仕事や価値観の違い、そして将来への不安など、現実的なテーマが浮かび上がります。

学生時代の甘酸っぱさから、大人の愛のリアルへと変化していくのがこの続編の魅力。
お互いに依存ではなく尊重し合う関係に成長していく姿が、多くのファンの心をつかみました。

さらに、スピンオフとしては、同じ世界線を共有する「Don’t Say No: When the hearts confess」などの作品も登場。「TharnType」の世界観が広がり、BLユニバース的な楽しみ方もできるシリーズです。


「TharnType(ターン×タイプ)」は、タイBLを語る上で欠かせない伝説的な作品。感情の起伏や心理描写の深さ、主演2人の演技力――どれをとっても完成度が高く、今でも多くのファンに愛されています。

こんな人に特におすすめです👇

  • 恋愛ドラマでも“心理的な深さ”を感じたい人
  • トラウマや偏見を乗り越えるストーリーに共感できる人
  • 王道の大学BLでは物足りなくなった人
  • 濃厚な恋愛描写が中心の作品が好きな方
  • タイBLの名作とされている作品をじっくり見てみたい人

「愛の形に正解はない」。そんなメッセージをドラマの中で丁寧に伝えてくれる「TharnType」。濃厚で、切なくて、でもどこか優しい、唯一無二のBLドラマです。

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