近年、日本でも人気が高まっているタイBLドラマ。ただの恋愛ストーリーにとどまらず、作品を取り巻くカルチャーやファンダムの動きが非常にユニークで、世界中のファンを巻き込む大きな魅力となっています。
本記事では、「あるある」として語られるタイBLドラマならではの特徴7つを、過去の人気作品やファン文化の具体例を交えながらご紹介します。SNSでの実況からファンミーティング、シーズン2の傾向まで、タイBLの奥深さを知れば、次に観る作品がさらに楽しめるはずです!
人気CPはドラマ終了後も活動継続!
タイBLドラマでは、作品をきっかけに誕生した俳優ペア(カップル=CP)が、ドラマ終了後もファンイベントや広告、雑誌、YouTube配信などで“公式ペア”として活動するのが定番です。
たとえば「2gether(2020)」の #BrightWin、 「Puppy Honey(2016)」や「Theory of Love(2021)」で共演し長年人気の#OffGun、そして「Dark Blue Kiss(2019)」で知られる #TayNew などが代表例。ドラマの枠を超えて“ペア売り”されることで、ファンも長く応援し続けられるのが特徴です。
SNSでの実況文化!
タイBLドラマとSNSは切っても切れない関係にあります。放送が始まると、X(旧Twitter)やInstagramでは世界中のファンが一斉に実況を始め、コメントやリアクションで盛り上がります。
制作側も公式が毎話ごとに専用ハッシュタグを用意し、投稿を促しているのが特徴です。例えば #2getherEP5 や #OurSkyy2EP2 といったタグは定番。ファンが揃ってこのタグを使うことで、ドラマがタイ国内のみならず日本や海外でもトレンド入りすることがよくあります。
実際に「2gether(2020)」は、配信開始直後からTwitter世界トレンド1位を記録し、Bright×Winの国際的人気を確固たるものにしました。さらに「SOTUS(2016)」「Love By Chance(2018)」なども放送当時は各エピソードのタグが毎週のように盛り上がり、海外ファンの参加によってグローバルな実況文化が形成されました!
SNSでの実況や反応数は単なる盛り上がりにとどまらず、作品の評価や続編制作の可否を左右する重要な指標にもなっています!実際に「2gether」は放送中に世界トレンド1位を獲得し、その大反響が続編「Still 2gether」や数々のイベントにつながりました。
好きな作品に出会ったら、放送中から積極的にSNS投稿をして盛り上げていくのがファンダムの使命ですね!
ファンダム用語や絵文字文化!
タイBLドラマのファン同士が交流する上で欠かせないのが、ファンダム特有の用語や絵文字文化です。各カップルには公式・非公式を問わず愛称があり、SNS上で広く使われています。
例えば「Bright×Win」はBrightWin、「Krist×Singto」はKristSingto、「Off×Gun」はOffGunというように、二人の名前をつなげたシンプルなカップル名が一般的です。
また、ファンはカップルに合わせて絵文字を用いることも多く、投稿のアイコン代わりになります。例えば「BrightWin」なら太陽や光をイメージする☀️や✨、「OffGun」なら銃🔫や弾丸💥をユーモラスに用いるケースが有名です。こうした絵文字の使い分けはファンダム内で自然に浸透し、ひと目で“誰のファンなのか”が分かる合図になっています。
さらに「沼に落ちる(=どハマりする)」「尊い」「供給(公式からの写真やコンテンツ提供)」などの用語は、タイ語や英語、日本語を問わず共通語のように使われ、グローバルなファンダム文化を形作っています!
OST(主題歌)もファンの大切な思い出!
タイBLドラマの魅力はストーリーや俳優だけでなく、音楽にもあります。主演俳優が主題歌や挿入歌を歌うケースも多く、OST(オリジナルサウンドトラック)がファンの心に強く残ります。
「2gether」のOSTといえば、Bright(サラワット役)が歌った「คั่นกู(Kan Goo / Still Together)」。切ないメロディと甘い歌声がファンの心を掴み、ドラマとともに大ヒットしました。Bright自身のその後の歌手活動の基盤にもなりました。
「Until We Meet Again(2019)」の同名のOSTの楽曲(歌手:歌手の Boy Sompob)は切ないバラードは今も人気。ドラマとOSTがセットでファンの記憶を彩ります。
ストーリーやCPの相性、そしてOSTまですべてがそろって人気ドラマが生まれるのがタイBLの特徴ですね!
シーズン2やスピンオフが頻繁に作られる!
人気を集めたタイBLドラマは、ファンの熱を維持するためにシーズン2やスピンオフが制作されるケースが多くあります。特に以下のような条件が揃った作品は、続編の可能性が高いとされています。
- ファンダムの規模が大きい:Xでトレンド入りする、OSTがヒットするなど国内外で大きな反響がある。
- 主演カップルの人気が安定している:Bright×Win(「2gether」)、Krist×Singto(「SOTUS」)のようにドラマ後も強い支持を得ている。
- 制作会社が戦略的に推している:特にGMMTVは人気作を定期的に再登場させ、ファンダムを維持する傾向が強い。
- 物語に“続き”を描ける余地がある:未解決の関係や、エピローグを描きやすい作品設定。
続編やスピンオフが発表されるタイミングは作品によって異なりますが、一般的には次のような傾向があります。
- 早いケース:放送終了直後〜数か月以内に続編が発表されることも。
例:「2gether」(2020年2月〜5月放送 → 同年8月に続編「Still 2gether」放送)。 - 一般的なケース:シーズン1終了から約1〜2年以内に続編やシーズン2が登場。
例:「SOTUS」(2016年放送 → 2017年に「SOTUS S」)。 - スピンオフ作品:特別編「Our Skyy(2018)」シリーズなどは放送終了から半年〜1年ほどで実現することが多い。
例えば、「Love By Chance(2018)」は人気を受けて続編「Love By Chance 2 / A Chance to Love」が発表されました。また、「Dark Blue Kiss(2019)」で主役を務めた Tay×New のカップルは、それ以前にオムニバス形式の「Our Skyy(2018)」で関係の始まりが描かれ、その後本編で中心になっていきました。こうした動きはファンにとって推しカップルを“もう一度”楽しめる貴重な機会になっています!
続編やスピンオフを実現させるには、ファンダムの「声」が欠かせません。SNSでの実況やトレンド入り、OSTの再生数、公式グッズの購入はすべて制作側の指標となり、次の企画を後押しします。ファン同士で統一した応援活動を展開することが、推しCPの新しい物語につながる大きな力になるのです!推しドラのあるみなさん、ぜひ一緒に声を上げていきましょう!
続編が作られなかった人気作品も
一方で、どれだけ人気があっても必ずしも続編が制作されるわけではありません。代表的なのが「Until We Meet Again(2019)」。涙なしには見られない感動作として国内外で高く評価されましたが、物語が美しく完結しているため、続編は作られていません。
また、「He’s Coming to Me(2019)」のSingto×Ohmカップルも根強い人気を誇りますが、作品が短編形式でまとまっているため追加シーズンはなく、再会はイベントやバラエティ出演にとどまっています。
このように、タイBLドラマの続編は「人気+ファン需要+物語の余白」が揃ったときに実現する“あるある”ですが、完結度が高い作品はシーズン1だけで終わる場合も少なくありません。それぞれの作品の性質を知ることが、視聴者にとっての楽しみ方の一つとも言えそうです!
海外ファン向け字幕や公式配信の早さ!
タイBLドラマが世界的に広まった大きな理由のひとつが、公式による英語字幕や多言語字幕の迅速な提供です。主要制作会社であるGMMTVやStudio Wabi Sabiは、放送直後にYouTube公式チャンネルで英語字幕付き動画を公開することが多く、これが海外ファンの“リアルタイム視聴”を可能にしました。
例えば「2gether(2020)」は毎話がYouTubeで英語字幕付きで即日配信され、世界各国のファンが放送と同時に盛り上がる現象を作り出しました。「Until We Meet Again(2019)」や「TharnType(2019)」も同様に字幕対応が早く、字幕チームの正確さとスピードは国際的なファンダムの拡大を後押ししました。
最近ではNetflixやiQIYIなどの配信サービスでも、放送直後に多言語字幕付きで同時配信されるケースが増えています。これにより、英語圏や日本を含むアジア諸国での人気拡大が一層加速しました。
ファンミやグッズもCP単位で販売!
タイBLドラマの魅力の一つが、ドラマ終了後も続くカップル(CP)単位の展開です。人気CPにはドラマ後すぐにファンミーティング(ファンミ)が企画され、OSTライブやトークイベントが行われます。
例えば「SOTUS」のKrist×Singtoは、ドラマ終了後にタイ国内外でファンミを開催し、日本・中国・フィリピンでも公演を実施。「2gether」のBright×Winは、世界的な人気を背景にオンラインファンミーティングやスポンサーイベントを連発し、アジア全域でファン層を拡大しました。「Theory of Love」のOff×Gunは、日本でも頻繁にファンミーティングを開催しており、2024年には「第24回タイフェスティバル東京」にも登場して、ファンが沸き立ちました。
グッズ展開もCP単位で行われるのが特徴です。OSTのCDやフォトブック、公式写真集、アクリルスタンド、さらには日用品(マグカップ、Tシャツなど)まで発売されます。とくにBrightWinやOffGunのような超人気カップルは、グッズが発売開始から即完売することも珍しくありません。
購買傾向としては、タイ現地ファンはイベントチケットとグッズを同時購入することが多く、海外ファンはオンライン通販や代行を利用して写真集やBlu-rayを購入するケースが多く見られます。近年はWeTVやShopeeなど大手ECとコラボしたオンライン販売も盛んで、日本からも公式グッズを入手しやすくなっています!
まとめ
タイBLドラマは、物語の魅力だけでなく、ファン文化や配信の仕組みまでが一体となって世界に広がっています。
人気カップルの長期的な活動やSNSでの実況文化など、他の国のドラマにはない独自の特徴が「あるある」として定着しています。これがあるからタイBLはより沼が深いんですよね!あるあるを含めて堪能すると、作品を観る楽しみが何倍にも広がるはずです!
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